お気に入りの一足

スニーカー好きには『お気に入りの一足』が必ずあるはずだ。
「初めて勝ったスニーカー」
「大切な人に貰ったスニーカー」
「苦労して手に入れたスニーカー」
「記憶に残る日に履いたスニーカー」
そのスニーカーの背景にある歴史と思い入れは様々だ。
他人から見たら「カッコよくない」「ダサい」かもしれない。

でも、そんな事は関係ない。
その人にとっては最高の一足なのだ。
だから、人のスニーカーを悪く言ってはいけない
言う資格もない。

 

そして、スニーカーを履く者は、自分がカッコいいと思うモノを履けばいい。
「高い」とか「安い」とか「レア」とか関係ない。
自信を持って、自分がカッコいいと思って履いたものが一番カッコいいんだ。

 

そんな私自身の大好きな一足はこれだ。

Air Jordan 1 “banned”』

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9歳の頃、初めて読んだスラムダンク
26巻で、桜木花道が店長から120円で買ったのがこのシューズだ。
赤と黒をベースにあしらわれたこのシューズは、バスケットボールを始めたばかりの私からしたら、最高にカッコよく見えた。
当時は親に欲しいとすら言えず、手にする事ができなかったこのシューズ。

 

18年の時を経て、私の手元にやってきた。
手元に来た日は、少年のように家の中で履きまわり、どんな服が合うかなと、試着を繰り返した。
私にとっては、気持ちまで若返らせてくれる一足なのだ。
シューズ棚に並んでいるコイツを目にすると、未だにニヤつくものだ。

 

皆さんにとって、最高の一足は何ですか?

福岡第一 vs 福大大濠

2018年11月3日

福岡県のWinter Cup予選が行われた。

言わずもがな、福岡県のバスケットボールレベルは日本随一で一番の激戦区であろう。

その両校が今年の国体ではタッグを組み、「Team 福岡」として圧倒的な実力を見せ、優勝した。

 

アクシオン福岡での一戦は、試合開始前から異様とまで言える熱気に包まれる。

両校のスターティング5紹介が終わり、Tip Off。

 

ゲームは大濠のポゼッションからスタート。

1投目に放った3ポイントシュートはリングの上で大きく弾んだが、ネットを通過した。

続く福岡第一のオフェンスはプルアップジャンパーで綺麗にネットを通過した。

 

恥ずかしながら、筆者は普段、NBAやB League、実業団や大学生、そしてStreetballの試合ばかり観ていて、高校バスケからは離れていた。

しかし、この2プレイを観ただけで感じた事が2つある。

「どっちもめちゃくちゃレベルが高い」

ウィンターカップでこの戦いが観れないのがもったいない」

その後も、福岡第一は河村君を中心とした速い展開で大濠高校を脅やかし、大濠高校は1on1、Pick&Rollやペネトレイトからのインサイドアタックで福岡第一を脅やかし、一進一退の攻防が続く。

残り2分を切り、抜け出したのは福岡第一
なんとか追いつこうとアタックを続ける大濠だが、なかなか決まらない。

結果は

79−71

最終的には8点差がついたが、どちらが勝ってもおかしくないゲームだった。

試合後、福岡第一の井手口先生のインタビューからこんな言葉が出た。

 

「こんな辛い試合はないなぁ」

 

観戦していた多くの人が思っていただろう。
そして、プレイしていた選手も同じ事を思っていただろう。
一緒に国体を制し、次は一つしかないウィンターカップへの切符を争った。
「どちらもウィンターカップで観たい」
ウィンターカップの決勝でもおかしくない」
そんな事を言っても、現行のルールではどちらかがインターハイで決勝に進まなければ、ウィンターカップへの切符は一枚なのだ。

試合後、福岡第一の井手口先生が流した涙、選手が流した涙。
どんな想いが込められていたのだろう。
それは本人に聞いてみないと分からないが、この激戦区を制した福岡第一は強い。
そして、大濠の想いを背負った福岡第一はもっと強い。

全国のバスケットボールファンよ。
高校バスケを観てみてくれ。

 

                                  Street Heads