福岡第一 vs 福大大濠
2018年11月3日
福岡県のWinter Cup予選が行われた。
言わずもがな、福岡県のバスケットボールレベルは日本随一で一番の激戦区であろう。
その両校が今年の国体ではタッグを組み、「Team 福岡」として圧倒的な実力を見せ、優勝した。
アクシオン福岡での一戦は、試合開始前から異様とまで言える熱気に包まれる。
両校のスターティング5紹介が終わり、Tip Off。
ゲームは大濠のポゼッションからスタート。
1投目に放った3ポイントシュートはリングの上で大きく弾んだが、ネットを通過した。
続く福岡第一のオフェンスはプルアップジャンパーで綺麗にネットを通過した。
恥ずかしながら、筆者は普段、NBAやB League、実業団や大学生、そしてStreetballの試合ばかり観ていて、高校バスケからは離れていた。
しかし、この2プレイを観ただけで感じた事が2つある。
「どっちもめちゃくちゃレベルが高い」
「ウィンターカップでこの戦いが観れないのがもったいない」
その後も、福岡第一は河村君を中心とした速い展開で大濠高校を脅やかし、大濠高校は1on1、Pick&Rollやペネトレイトからのインサイドアタックで福岡第一を脅やかし、一進一退の攻防が続く。
残り2分を切り、抜け出したのは福岡第一。
なんとか追いつこうとアタックを続ける大濠だが、なかなか決まらない。
結果は
79−71
最終的には8点差がついたが、どちらが勝ってもおかしくないゲームだった。
試合後、福岡第一の井手口先生のインタビューからこんな言葉が出た。
「こんな辛い試合はないなぁ」
観戦していた多くの人が思っていただろう。
そして、プレイしていた選手も同じ事を思っていただろう。
一緒に国体を制し、次は一つしかないウィンターカップへの切符を争った。
「どちらもウィンターカップで観たい」
「ウィンターカップの決勝でもおかしくない」
そんな事を言っても、現行のルールではどちらかがインターハイで決勝に進まなければ、ウィンターカップへの切符は一枚なのだ。
試合後、福岡第一の井手口先生が流した涙、選手が流した涙。
どんな想いが込められていたのだろう。
それは本人に聞いてみないと分からないが、この激戦区を制した福岡第一は強い。
そして、大濠の想いを背負った福岡第一はもっと強い。
全国のバスケットボールファンよ。
高校バスケを観てみてくれ。
Street Heads